大阪市旭区小林歯科医院コラム通信

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●小林歯科新聞vol.51●

春真っ盛りですね。日射しもキラキラとして、多くのお宅の庭先にチューリップが咲き乱れています。
三月はうちの娘の小学校卒業式、四月は中学校入学式と忙しくしておりました。
子供が大きくなるのは本当に早いですね。嬉しいような寂しいような・・・胸が一杯になりました。
新しい環境で期待と不安と緊張で頑張っておられる方も多い事でしょうね。
新入生・新社会人の方々、応援しております！
頑張っていきましょう！！
先日来日された「世界一貧しい大統領」ホセ・ムヒカさんをご存知ですか？
南米ウルグアイの前大統領で、国連会議でのスピーチで有名になりました。
「貧しい人とは、少ししかものを持っていない人ではなく、もっともっとといくらあっても満足しない人のことだ。」
「発展は幸福を邪魔するものではなく、幸福をもたらすものでなければならない。」
と現代の消費主義社会に警鐘をならしたのです。
環境問題を話す場で、多くの人の心を打ち拍手が鳴りやみませんでした。
大統領としての給料の殆んどを寄付し、自分の資産は古い車一台。自宅も古い一軒家で洋服もその辺のおじさんにしか見えません。
他の国の大統領に会う時でさえ、ネクタイはしません。
ネクタイは政治家が嘘がバレないように首を絞めつけている、無駄な布キレだと。
ネクタイを締めるだけで、信用されるのは確かにおかしいと思いますね。私たちは目から入る情報にかなりコントロールされているのかも知れません。
TVでは毎日のように新製品のCMが流れて、買って買ってと朝から晩まで流し続けます。
誰かが素適なモノを持っていたら欲しくなりますし、ドラマで格好良い生活を見ると憧れます。
ムヒカさんは、この社会は消費するような仕組みになっていると言います。
そして、新しいモノを買う為に働いて、買って、また働いて人生は短い。もっと家族の時間、友人との時間、自分の時間を大切にしなさいと言っていました。
この地球は全員が十分暮らしていける資源があるのに、今は地球に借金をしている状態だと言います。
それは、もっともっと現状に満足せずに豊かに、便利になる為にと地球を傷めつけているからですよね。
ムヒカさんのような大統領がもっと出てきてくれたら良いですね。
発展とは良い事のように思いますが、そこに欲が絡んでくると、戦争や災害、貧困など、悪い結果に繋がります。
私も身近なところから消費生活を見直し、食べ物を粗末にする事がないように、無駄な物は買わないようにしようと思います。自分自身、無駄が多いなと反省しました。
人間から"欲"を失くすのは難しい事です。
でも才能を伸ばしたり、国や人の為に発展するという、成長という意味での"欲"もあります。
自分にとって人生での幸せとは何か、情報に振り回され考える事が大切なのですね。
ムヒカさん「私達は幸せになる為にこの地球に生まれてきたのです。」とおっしゃっていました。
辛い事もあるけど、自然の美しさを感じたり、素適な人と出会い、美しい芸術に触れる・・・。生きていく上で「幸せだ」と感動する場面にいくつ出会えるのだろう。生きるってそういう事だなぁとそんな事を考えさせられました。
立派な事を言うのは簡単ですが、それを実行している人というのは、ごく僅かだと思います。
ホセ・ムヒカさんは実行もできる素晴らしい人です。
学校の授業でも取り上げてくれたら良いのになぁと思いました。
本や絵本も出ているそうなので、ぜひ読んでみて下さい。